2025年8月20日、神戸市中央区のマンション内で24歳の女性がエレベーター内で刺殺されるという衝撃的な事件が発生しました。
逮捕されたのは東京都新宿区在住の運送会社員・谷本将志容疑者(35歳)。
谷本将志容疑者は帰宅途中の女性の跡を付け、女性の自宅マンションのエレベーター内で上半身を刃物で複数回刺したということです。
事件発覚当初、谷本容疑者と女性の間に何かトラブルがあったのか?とも言われていましたが、二人が知り合いだった可能性はあるのでしょうか?
この残忍な犯行の、動機は一体何だったのでしょうか?
神戸エレベーター刺殺事件の概要
事件が発生したのは、2025年8月20日午後7時20分頃。
場所は神戸市中央区磯辺通のマンションのエレベーター内でした。
被害者は、このマンションに住む24歳の会社員、片山恵さん。
事件当日は仕事を終え、帰宅する途中だったとされています。
谷本容疑者は事件の3日前から夏季休暇を取り、地元関西方面へ移動。
犯行当日、片山さんの帰宅を尾行し、防犯カメラには10分以上にわたり後をつける様子が映っていました。
マンションに入り込んだ谷本容疑者は、エレベーター内で片山さんの胸や上半身を複数回刺し、殺害しました。
犯行後、血のついた凶器は近くの駐車場に遺棄。
そのまま新幹線で東京へ戻り、山奥へと身を隠していたところを逮捕されました。
残忍すぎる犯行の内容
谷本容疑者の犯行を詳しく調べると、残忍極まりないものでした。
片山さんがエレベーターに乗った後、谷本容疑者がすぐに後から乗り込みました。
エレベーターの扉が閉まり、動き出した直後の密室空間で、谷本容疑者は隠し持っていた刃渡り約15センチのナイフを取り出し、片山さんを後ろから羽交い締めにして胸や腹部を複数回刺したのです。
片山さんの腕に防御創が複数残っていたことから、彼女は必死に抵抗したとみられます。
この犯行はエレベーターが動き出して止まるまでの短い時間(おそらく数十秒から1分程度)で実行された可能性が高く、外部から遮断された空間を狙った周到な手口です。
エレベーター内の様子は、マンションエントランスのモニターに映っており、1階にいた住人が「男が女性を羽交い締めにし、刃物で刺している」様子を目撃して110番通報しました。
女性の悲鳴も聞こえていたとされています。
谷本容疑者はエレベーターを使わず外階段を下り逃走。
現場近くの駐車場に血のついたナイフを捨て、事件から1時間以内に新神戸駅から新幹線で東京へ逃げました。

怖すぎます…

谷本将志と片山恵さんに接点はあったのか?
気になるのが谷本容疑者と片山恵さんの関係です。
知り合いではないにしろ、何かしらの接点はあったのでしょうか?
結論から言うと、谷本容疑者と片山恵さんの間に直接的な面識はなかったとされています。
警察も「接点は把握していない」と発表しており、二人が知り合いだった可能性は極めて低いと見られています。
唯一の接点とされるのは、事件当日、同じ電車に乗り合わせていた可能性がある程度。
つまり、谷本容疑者が偶然片山さんを目にし、その瞬間に何らかの一方的な執着を抱いたと考えられています。
これは3年前の事件と非常によく似たパターンです。
被害者は、ただ帰宅していただけの無関係な一般女性。
何の落ち度もなく、ただ「目についた」ことで標的にされてしまったということで間違いなさそうです。
3年前の異常な犯行
谷本容疑者は3年前にも似たような事件を起こしています。
2022年5月、神戸市中央区のマンションで、帰宅途中の女性を待ち伏せ。
面識のないその女性の自宅に押し入り、首を絞めて殺そうとしました。
逮捕後の供述では、「彼女が好きだった」「想いを伝えたかった」と語っており、1時間以上も被害女性に愛を語り続けたという異様な行動が報じられました。

愛を語るって何!
恐怖以外のなにものでもない

捜査関係者の情報や報道によると、この事件では首を絞めた行為以外に、身体を触るなどのわいせつ行為や●姦などの性的暴行は確認されていません。
このような犯罪では性的目的が絡むケースも少なくありませんが、この事件ではそうした要素は見当たらず、一方的な「好意の告白」が主な行動として強調されています。
犯行動機は何だったのか
知り合いでもなく接点もないのだとしたら、谷本容疑者が今回起こしてしまった凄惨な事件の動機は一体何だったのでしょうか?
谷本容疑者は取り調べに対し、「殺意を持っていたかはわからない」と供述しつつも、「刺したことに間違いない」と事実を認めています。
ただ、その供述からは明確な動機は見えてきません。


専門家は今回の事件を「無差別ストーカー型犯行」と分析しています。
恋愛感情に近い“妄想的な好意”を一方的に抱き、それを受け入れようとしない女性に対して暴力で支配しようとする心理が根底にあるというのです。
3年前の事件でも、首を絞めた後に1時間以上「好きだ」と語り続けるという異常行動を取っており、今回も似たような“相手を支配する欲望”が強く現れたと見られます。
しかし今回は凶器を用意し、尾行までしていたことから、計画性と殺意の強さがうかがえます。


まとめ
神戸で起きたエレベーター内刺殺事件は、多くの人々に強い衝撃を与えました。
事件発覚当初、谷本将志容疑者と被害者の片山恵さんとの間に何かトラブルがあったのかとも言われていましたが、二人に面識があったことは確認されていません。
谷本将志容疑者は事件当日に、偶然目に留まった片山さんを一方的に狙った可能性が高いとされています。
動機については「殺意はなかった」と一部否認しているものの、刃物を所持して尾行した行動から強い執着と支配欲が背景にあったとみられています。
3年前の首絞め事件と同様、面識のない女性への異常な執着が犯行を引き起こしたと考えられます。
いずれにせよ、谷本将志容疑者が今回起こした事件に動機があるとすれば、普通の人間には想像することができない思考回路が生み出したものとしか言えないのかもしれません。