6月4日に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯(かとう みゆ)さんが失格となり、その顛末が物議を醸しています。

 

加藤未唯 失格で泣く画像

 

加藤未唯さんの返球がボールガールの後頭部を直撃し、「危険な行為」とみなされた事が失格の原因です。

 

加藤未唯とボールガール

(↑謝罪する加藤未唯さんと泣き顔のボールガール)

加藤未唯さん本人のSNSによると、試合失格に伴い賞金没収とポイント剥奪の処分まで受けたそうです。

試合する権利を奪われただけでなく、賞金や獲得ポイントまで無しになってしまうとは…あまりにも厳しすぎやしませんか?

 

今回のこの騒動では、全仏オープン運営側のジャッジのあり方や、対戦相手の振る舞い方、さらには球が当たり泣き出したボールガールにまで、世間の注目が集まっています。

 

今回は主に泣いたボールガールを中心に調査してみました。

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加藤未唯が失格になってしまった経緯

問題の試合はテニスの四大大会「全仏オープン」。

女子ダブルス3回戦。

加藤未唯とアルディラ・スチアディ

左:加藤未唯(日本・28歳)

右:アルディラ・スーチャディ(28歳・インドネシア)

 

ブズコワとソリベストルモ

左:サラ・ソリベストルモ(26歳・スペイン)

右:マリエ・ブズコバ(24歳・チェコ)

 

6-7、3-1で迎えた第5ゲームの第2セット途中に問題の場面は起きました。

 

加藤未唯さんのペアのスーチャディさんがリターンミス。

加藤さんはボールを相手コートにバックハンドで返球。

この時、やや距離が長くなり、コート後方にいたボールガールにノーバウンドで直撃して後頭部に当たり、ボールガールは泣き出し、涙が止まらなくなってしまった。

加藤未唯 失格の図解

加藤さんは歩み寄ってボールガールに謝罪。

運営側は1度は警告と判断し、主審も「故意ではない」と発言していたのですが、

対戦相手からの猛抗議を受け、

結局「危険な行為」とみなされて裁定が失格へ変わってしまったのです。

 

この「対戦相手からの抗議 」というのが最初、意味が分からなかったのですが、

対戦相手であるソリベストルモ&ブズコバが、ボールが直撃した瞬間を見ていなかったにもかかわらず泣いているボールガールを見て、

「(加藤未唯さんが)わざとやったんじゃないの?」とか

ボールガールは血を流している」とか、

加藤未唯さんが故意にボールガールに球をぶつけたと〝悪質性〟を主張したというから驚きです。

(ちなみにボールガールに怪我はなく、血も出ていなかったようです。)

 

これって抗議などではなく、ただ泣いている少女を利用して対戦相手を失格に追い込もうとしているだけとしか思えません。

 

こういう態度はスポーツマンシップとは真逆の下品極まりない行為だと思うし、

こんな卑劣な「抗議」を受け入れて前言撤回し、加藤さんを失格にしてしまった全仏オープンテニスの運営者側も一体何を考えているのかさっぱりわかりません。

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ボールガールは泣きすぎた?

ところで加藤未唯さんの球が当たってしまったボールガールですが、なんと15分も泣き続けていたらしいんですよね。

加藤未唯とボールガール

痛かったのか、驚いたのか、はたまた情けなかったのかわかりませんが…

ネット上では「ボールガールが泣くのがおかしい」という意見がとても多いのです。

なぜでしょうか?

そもそもテニスのボールガールとは

 

ボールボーイ・ボールガールとはテニスのラリーが終了したボールを拾う専門の係のことです。

 

年齢は、テニス4大大会(全豪オープン、全仏オープン、全英オープン、全米オープン)での平均11歳~15歳となっています。

 

テニス大会の中でも最も有名な国際大会、ウィンブルドン(4大大会の総称

ウィンブルドンの大会のボールボーイ・ボールガールになるには、厳正な審査・抽選があります。

 

晴れてボールボーイ・ボールガールに選ばれたとしても、そのあとのトレーニングは熾烈を極めます。

プロの選手の試合を決して妨害してはいけませんから、常に細心の注意をはらい、気を配りながらシャンと立っていなければなりません。

それも、10〜15歳の子どもたちがです。

並大抵のことではありませんよね。

 

(引用:スポーツ情報サイト

:「スポネタ」より)

なるほど、年齢的には子どもでも、大人並みの責任が伴う厳しい仕事のようですね。

ボールガールにボールが当たっても問題ない場合も

2020年1月23日に行われた全豪オープンテニスの男子シングルスで、

 

ラファエル・ナダルの強烈なショットがボールガールの頭に直撃。

ナダルはボールガールに走り寄り、彼女の無事を確かめながら頬にキスをして会場を和ませました。

顔を赤らめる少女の、気丈さと健気さがこちらにも伝わってきて清々しいです。

 

しかしこれ、本当に強烈なショット(しかもプロの男性選手の)が側頭部にぶち当たってるようですけど、この子本当に大丈夫だったんだろうか?

むしろこちらの方がずっと心配です。

世間の声

ボールガールを責めることは出来ない

ボールガールにも集中と覚悟は必要。

ボールが当たったからと言って試合会場で泣き続けるべきではない。

世間の声はもっともだと思います。

 

ただ、ボールガールはまだ子ども。

痛かったというよりも、自分のせいで大騒ぎになって、責任を感じて涙が止まらなくなったのかも。

どちらにしてもボールガール本人にとっても、残念な思いが残る試合だったに違いありません。

「危険な行為」があったと言えるのか

議論するべきは、加藤未唯さんが取った行動が「危険な行為」であったかどうかという事ですよね。

 

「ワンバウンドで返球するのがマナー。」と言われているようです。

確かにそうなんでしょう。

加藤未唯さんはマナー違反行為をしたかもしれません。

しかし「危険な行為」とまで言えるのでしょうか?

 

動画を見ると加藤さんはバックハンドで軽く打っているようにしかみえません。

しかも試合は加藤さんペアが優勢な流れになっていた最中での出来事です。

わざわざ危険な行為をするような場面ではなかったと思います。

言わば偶発的な事故。

ボールガールは怪我をしたわけではないので、事故とも言えないでしょう。

ただ、泣いていたから問題にされてしまった。

逆に言えば、泣いていなかったら問題にはならなかったんですよね。

 

今回、全仏オープンテニスの運営者側が加藤未唯さんを失格にしてしまい、さらに賞金没収とポイント剥奪という厳しすぎる処分を下した件に関しては、世界中から疑問の声が続出しているようです。

 

 

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