群馬県神流町(かんなまち)で水道水による食中毒事件が発生しました。
町民14人が下痢や腹痛などの症状を訴えたそうです。
県はカンピロバクターによる食中毒と断定しました。
令和の時代に水道水で食中毒とは驚きです。
一体なぜこんな事が起こったのでしょうか?
事件の概要
食中毒騒ぎの概要です。
・群馬県神流町相原で水道水を飲んだ住民ら37人のうち、男女14人が下痢や腹痛、発熱などを訴えた。
・県は4月29日、このうち4人の便からカンピロバクターが検出されたと発表し、相原配水池から供給された水道水が原因の食中毒と断定した。
・県は水道法に基づいて23日付で町に改善指示を行った。
14人は入院しておらず、快方に向かっているとのことです。


群馬神流町の水道水で食中毒はなぜ起こった?
群馬県神流町の水道水食中毒事件はなぜ起こったのでしょうか?
水道水を直接飲んだ?
そもそも水道水による食中毒とは、具体的にどういう経路をたどっているのでしょうか。
水道水を直接飲んだのでしょうか?
食中毒の症状が出た町民14人は水道水を直接飲んで症状が出たのか、料理や洗い物などで間接的に摂取したのか、詳細な記述はありません。
カンピロバクターによる食中毒は、通常汚染された水や食品の摂取で発生します。
よって直接飲用だけでなく、調理や洗浄に使用した水を通じて感染した可能性も考えられます。
例えば生野菜の洗浄や米研ぎ、飲料としての使用なども感染経路になり得ます。
煮沸すれば問題なかった?
カンピロバクターは熱に弱い細菌で、75℃で1分以上の加熱で死滅します。
したがって、適切に煮沸(100℃で数分)した水であれば、カンピロバクターによる食中毒はほぼ防げたと考えられます。
しかし、汚染が発覚するまで水道水が安全だと信じて使用されていたため、煮沸は行われなかった可能性が高いです。
また、料理や洗浄用途では煮沸せずに使用されることが一般的であり、これが感染拡大の一因になった可能性もあります。
食中毒騒ぎの原因は?
今回の神流町の食中毒の原因は、相原配水池から供給された水道水にカンピロバクターが混入していたことです。
具体的には、以下の要因が指摘されています。
群馬の神流町だけの特殊なケース?
今回の食中毒事件は神流町だけの特殊なケースと考えていいのでしょうか?
同様のリスクは他の地域でも起こり得ます。
以下にポイントを整理します。
・簡易水道の脆弱性
神流町の相原配水池は給水人口44人の小規模な簡易水道施設で、浄水処理や管理が不十分だったと見られています。
簡易水道は日本全国の山間部や離島で約5%の人口が利用しており、上水道に比べて管理体制が脆弱な場合があります。
同様の施設を持つ地域では、設備の老朽化や管理不足による汚染リスクが存在します。



まとめ
群馬神流町の水道水食中毒は、農業用水の混入と浄水処理の不備により、相原配水池の水道水がカンピロバクターで汚染されていたことが原因でした。
神流町の「簡易水道」により起こった事件ですが、簡易水道や管理不十分な水道施設を持つ地域では同様のリスクが存在します。
全国的な水道管理の強化が必要ですね。