横浜市の京急百貨店で販売されたうなぎを食べた複数の人が体調不良を起こし、90代女性が嘔吐した後に救急搬送され、亡くなっていたことが分かりました。
うなぎを販売したのは京急百貨店の地下1階、いわゆるデパ地下に出店している「日本橋 伊勢定(いせさだ)」です。
体調不良を起こした人は147人。(7月29日現在)
京急百貨店と日本橋伊勢定は謝罪の記者会見を行いました。
日本橋伊勢定の創業は1946年。
うなぎ専門店の老舗で、なぜこんな事が起こったのでしょうか?
伊勢定うなぎ食中毒事件の経緯
多くの人がうなぎを買い求める夏土用の丑の日。
2024年の夏の土用の丑の日は7月24日と8月5日です。
日本橋伊勢定で7月24日から25日にかけて販売された「うなぎ蒲焼」や「うなぎ弁当」。
それを食べた複数の客から、食後に嘔吐や下痢など、体調不良となったとの連絡があったということです。
伊勢定は25日、保健所の立ち入り検査を受け、京急百貨店内の店舗の清掃、消毒を行い原因や被害状況などを調査。
地下1階の店舗を休業するとともに、10階のレストランフロアにある飲食店も営業を自粛。
伊勢定は購入した客には商品を食べずに連絡するよう求めていました。
そんな中、90代の女性が嘔吐した後に搬送され、亡くなったことがわかりました。
女性は持病があり、横浜市保健所は「因果関係は不明」としていますが
京急百貨店と日本橋伊勢定は謝罪の記者会見を行いました。
横浜市保健所によりますと、うなぎ弁当などはあわせて1567食が販売され、調査したところ「黄色ブドウ球菌」による食中毒だと判断したということです。
伊勢定のうなぎ食中毒はなぜ起こった?
うなぎ専門店であり老舗で信頼のある日本橋伊勢定。
なぜ今回のような食中毒事件が起こったのでしょうか?
「黄色ブドウ球菌」とは
保健所が発表した今回の食中毒の原因となった「黄色ブドウ球菌」とはどういうものなのでしょうか?
潜伏場所: 黄色ブドウ球菌は、人や動物の傷口(特に化膿しているもの)をはじめ、手指・鼻・のど・耳・皮ふなどに広く生息。
健康な人の20〜30%が保菌していると言われています。
原因となる食品: ほとんどの場合、調理する人の”手”を介して食品が菌に汚染されることが多いです。
主な症状: 激しい吐き気・嘔吐・下痢・腹痛など。
潜伏期間: 30分〜6時間。
引用元 SARAYA
伊勢定の製造過程と状況
日本橋伊勢定の取締役富田宗一郎 は記者会見で「手袋の着用は?」という質問に対し
「当日にいたっては、してなかったと報告を受けております」と答えていました。
店のマニュアルでは、弁当を盛り付ける際には手袋をすることになっていましたが、実際にはしていなかったということです。
土用の丑の日で弁当の販売個数が多く、通常の厨房以外も使って調理していた
ということなので、普段とは違っていて管理の目が行き届かなかったということでしょうか。
ネットの声
●黄色ブドウ球菌が原因なら、調理や盛り付けする人の手に傷があり、そこから菌が食品に移って増殖した可能性が1番高い。
もしかしたら注文が多過ぎて人手が足らず、傷のある人が駆り出されたりマニュアルの徹底が出来ない状況だったのかも。
●供給力以上を提供しようとして食中毒という事例は多い。
●イベント時の大量生産はある種のキャパオーバーの中で生産されているので時間に追われマニュアルが疎かになっている可能性大だと感じました。
●近年の気温を考えると夏場のお弁当はうなぎに限らず怖くて、スーパーのお弁当も時間が経って割引きしているものは避けてしまいます