「東洋大学はFランなのか?」

 

この問いがSNS上で大きな話題となったのは、実業家・堀江貴文氏による発言がきっかけでした。

 

堀江貴文

西日本新聞

 

伊東市長の学歴詐称疑惑をめぐる議論で、堀江氏が東洋大学を『Fラン』と表現したことで、ネット上では『東洋大学はFランではない』との反発を中心に議論が巻き起こりました。

 

しかし実際のところ、東洋大学は本当に「Fラン大学」なのでしょうか?

 

この記事では、偏差値や入試倍率、就職実績などのデータから、東洋大学の評価を明らかにします。

 

SNSでの反応や、日東駒専内での東洋大学の位置づけも踏まえながら、堀江氏の発言が波紋を呼んだ背景についても深掘りしていきます。

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東洋大学はFラン大学?偏差値と倍率から検証!

堀江貴文氏の「東洋大学はFランでは?」という発言を受けて、多くの人が気になったのが「実際どうなのか?」という点でしょう。

 

結論から言えば、偏差値や倍率のデータから、東洋大学はFラン大学には該当しません。

 

まず偏差値について見てみると、河合塾による2025年度のデータでは、東洋大学の偏差値は学部ごとに40.0〜57.5の範囲

 

たとえば文学部哲学科は57.5、法学部は42.5〜52.5、経営学部は42.5〜55.0となっており、「Fラン」とされる偏差値35未満とは明らかに一線を画しています

 

さらに東進の最新偏差値(2025年度)では、哲学科が58〜67、社会学部が64〜65と、MARCHと競合する学部も存在しています。

 

これはネット上の『MARCH以下はすべてFラン』という意見とは異なり、データに基づく実情を示しています。

 

次に倍率ですが、2024年度の入試では多くの学部で2〜5倍の倍率を維持し、2016年度でも募集人数5,286人に対し志願者数84,886人で競争率が高く、明確な競争率を持つ大学です。

 

また、Fラン大学の定義には「定員割れ」が含まれることが多いですが、東洋大学は長年安定した志願者数を誇っており、入試難易度も一部学部で上昇傾向にあります。

 

こうした客観的データから見る限り、東洋大学をFラン大学と呼ぶのは事実に基づいた評価ではないと言えるでしょう。

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堀江貴文のFラン発言とは?

2025年7月、東洋大学を巡る議論が一気に広がったのは、実業家・堀江貴文氏のSNS投稿がきっかけでした。

 

伊東市長の学歴詐称疑惑が報道される中、堀江氏は自身のX(旧Twitter)アカウントで、「Fラン私大の学歴詐称なんかどーでもいいだろ」と発言。これにより、東洋大学が“Fラン”とみなされる発言となり、ネット上では波紋が広がりました。

 

さらに、ユーザーから「東洋までFランにしないで」という指摘が寄せられると、堀江氏は「え?Fランじゃないの??」と返答。

 

この発言が議論を呼び、東洋大学の関係者や卒業生、受験生から反発や困惑の声が上がりました。

 

X上では、

  • 「さすがに東洋大学はFランではないでしょ」

  • 「日東駒専=Fランは無知すぎる」

  • 「Fランと言うのは東大至上主義の極論」

 

といった反論が目立ちました。一方で、

  • 「MARCH以下は大差ない」

  • 「Fランの線引きは曖昧」

と堀江氏に同調する意見もX上で一部見られました

 

堀江氏は東京大学中退で、もともと「学歴よりも実力重視」という価値観の持ち主。

 

そのため、今回の投稿は学歴の重要性を軽視する彼の価値観を反映したものかもしれません。

 

 

とはいえ、「Fラン」という言葉は人や大学に対して蔑視的に使われがちな表現。

 

その影響力が大きい堀江氏の発言だけに、学生や卒業生に不快感を与えた可能性があります。

 

特に今回の議論では、東洋大学の特徴や実績を踏まえず『ランク』で評価することに違和感を示す声が目立ちました。

 

こうした出来事は、大学の価値を偏差値や一言のレッテルで判断することの危うさを改めて示しています。

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東洋大学の就職率と評判は?

「Fラン」というレッテルを貼られることに対して、多くの人が疑問を持つのは、東洋大学の実績や評判を知っているからです。

 

特に、就職率や社会的評価の高さは、日東駒専の中でも際立っています。

 

まず就職率に注目すると、東洋大学の就職率は、公式データ(2024年度)に基づき、学部により97~99%と高水準。

 

これはMARCHの平均就職率(約95~98%)と比較しても遜色ありません。

 

大手企業(例:三菱UFJ銀行、NTKなど)や公務員への内定実績も多数あります。

 

また、キャリア支援にも力を入れており、1年次からキャリア教育を行うなど、就職に強い大学としての体制が整っています

 

東洋大学は1887年に設立された「私立哲学館」を前身とする歴史ある大学で、創設者は東洋哲学の研究で知られる井上円了。

 

この哲学的ルーツを活かした教育方針も特色の一つであり、単なる資格取得型教育とは一線を画しています。

 

また、大学の都心回帰戦略として展開されている白山キャンパスは、設備の充実度や立地の良さから高い評価を受けており、

学生満足度の面でも安定した評価を維持。

 

口コミサイト『みんなの大学情報』では、総合評価3.9/5.0(私立大学230位/590校中)と高い評価を得ています。

 

近年では、情報連携学部や国際観光学部といった時代に即した新設学部も増え、受験生からの人気も上昇中

 

その影響もあり、偏差値も一部学部で上昇傾向にあり、例として社会学部(東進偏差値65)はMARCHの一部学部に匹敵します。

 

さらに、東洋大学は「日東駒専」という括りの中で、最も勢いがある大学とも評されており、近年、一部で“TMARCH(東洋+MARCH)”と呼ばれるなど、評価が高まっています。

 

これは単なるネットスラングではなく、大学業界内でも東洋大学の評価が変わりつつある証拠といえるでしょう。

 

こうした事実をふまえると、「Fラン」というイメージはまったく実態に即しておらず、むしろ安定した就職実績、充実した教育プログラム、白山キャンパスの利便性など、魅力ある中堅私立大学であることが分かります。

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まとめ

堀江貴文氏の「東洋大学=Fラン」という発言をきっかけに、東洋大学の評価に注目が集まりましたが、実際のデータを見れば、その印象は明らかに誤解です。

 

偏差値は河合塾で40〜57.5、東進で50〜67と、例えば社会学部(偏差値65)がMARCHの一部学部に匹敵します。

 

入試倍率は2024年度で2〜5倍(2016年度では平均16倍)と競争率が高いです。

 

Fランの一般的な基準(偏差値35未満や定員割れ)には当てはまりません。

 

また、就職率は97〜99%と極めて高く、大手企業(例:三菱UFJ銀行、NTTなど)や公務員への就職実績も多数あります。

 

東洋大学は『日東駒専』の中でも高い評価を受けており、新設学部や都心型キャンパスの整備により、近年は一部学部で偏差値が上昇し、志願者数も増加傾向です。

 

井上円了の哲学的伝統と、1年次からのキャリア教育など現代的な支援を兼ね備えた、実力ある中堅私立大学として再評価されつつあります。

 

堀江氏の発言に反発する声が目立つものの、「Fラン」というレッテルに惑わされず、正しい情報に基づいて判断することの重要性が今回の件で浮き彫りになりました。

 

受験生や保護者、在学生は、世間の声に一喜一憂せず、自信を持って東洋大学での学びを深めていってほしいところです。

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